計算機の中の説明。



PCのパーツについて基準の統一された完全なデータが入手できないため、
データ入力で迷ったり解らなかったりするものが幾つもありました。

電源に詳しい人ほどそれらの数字をどう扱っているのか疑問を持つはずなので、
以下ではそれについて補足説明します。

基本的に「数字をどう扱ったか」という計算機の中の説明であって、
詳しくない、詳しくなりたくない、もうそんな話は聞きたくないという人は読まずに使いましょう〜。




CPU



CPUは、一部の古いモデル(数世代前)を除いて、消費電力の計算にTDP(熱設計電力)の値を配置。
必ずしも実際の消費電力と一致するわけではないもののTDPを使うのが一般的なのでこれで良しとしました。

また、Athlon64 X2など同じモデルナンバーでも製造プロセスの進化に伴い、
90nm/89W → 90nm/65W → 65nm/65W と仕様が変化している場合があり
全てのモデルを載せると使い勝手が悪くなるので、作成時、更新時に代表的なモデルを優先し、省略している製品があります。




HDD



資料が充実しているのは日立とSeagate

ただ、記載方法は各社まちまちで、
日立が、12V、5V、両方の値をDataSheetに載せているのに対して
Seagate、SAMSUNGは、DataSheetにピーク電流として12Vの値しか記載されていません。 (製品ラベルには5Vの値も記載されています。)

そんなわけで、Seagate社のテクニカル・サポートに
起動時は5Vの電流を消費しないのかと問い合わせてみたところ、
「5Voltは、およそ0.8A程、電流が流れます。」との説明でProduct Manualの図を教えて頂きました。

回答を要約すると
「一般に消費電力で瞬間的な電力は議論の対象としないものの、
複数HDDの一斉立ち上げなどでは、瞬間的でも大電流が必要となるので
電源の最大出力が耐えられるか否かを知るため12Vの電流値を記載している」という事でした。

また、製品ラベルに記載の電流は、
「安全規格取得目的の、定格電流値表示」で、起動時の電流とは異なるとのこと。


Seagate Barracuda 7200.10 Serial ATA Product Manual, Rev. J より引用、 上が5V、下が12V

Barracuda 7200.10 Serial ATA Product Manual, Rev. J
このグラフの例では、
12Vが2.7A、5Vが0.8A、W換算で36.4W、ピークは3秒間位、負荷が掛かるのは10秒弱のようです。(Product Manualには数値も記載されている)

それで今のところ皮算用計算機へのデータ搭載方法は、
日立は、DataSheetに12V、5Vとも最大値が記載されてるのでその値。
Seagateは、Product Manualに12V、5Vとも最大値が記載されてるのでその値。
(7200.12はProduct Manualがまだ出ていないためDataSheetに記載されている12V、製品ラベルの5V)
(DataSheetとProduct Manualの数値が異なっている場合有り)
WesternDigitalは、DataSheetに起動時の消費電力が記載されたり、されなかったりで・・見つかったのだけ搭載。
SAMSUNGは、DataSheetに記載されている12V、製品ラベルの5V、でも製品ラベル自体ほとんど見る事無いのでw、分からなければ5Vは省略。
Maxtorは、Seagateに買収されたあとどうなったんだっけ・・。

5Vラインの数値はちょっと正確性に欠けますが、そもそも必要ないから公開されてないわけでw
12Vを中心とした皮算用に支障はないと思われます。(そのうち変更するかもしれません。)





光学ドライブ



光学ドライブは、製造メーカーが数字を出していればその数値、
なければOEMでの採用メーカの仕様・取説、 ヤフオクの型番検索で見つけたラベル画像の数値等を配置。

しかしこれも曲者で、松下と日立LGは、IO-DATAの取説等にある数値と
ドライブのラベルに記載している数値が違っています。
IO-DATAの方が大幅に少なく、
「ピークと平均」あるいは「実測と見込み」等、表示方法が違っているのだと思われます。
計算機には数字の大きいラベル数値を配置しました。(2007年9月時点の比較表)

NECは仕様の開示資料が見つからず、ラベルにも記載していません。
IO-DATAのサイトにあるNEC採用ドライブの取説に数値があったのでそれを配置。
NECドライブは他社より少ない消費電力ですが、
上記の理由から少ない数値になるのは単に計算方法が違うだけ、という可能性が高いです。

LITE-ONは、入力した全機種同じ数値で、ホントに測ってるのか怪しいです。

TSST(東芝サムスン)は、開示資料が見つからず、ラベルにも記載しておらず、
OEMで採用のBUFFALOもライン別消費電力を公開してないので計算機への搭載見送り。

以上、どこの会社が本当の数字を出しているのか解らないため銘柄の比較には使いにくく、
各社の数字を集めれば集めるほど、数を集めてもあまり意味のない数字だというのがわかりました・・。




サウンドカード



これもメーカーの資料が見つからず、
Dellの公開してるパーツ情報の他、ネットでみつけた数値を配置。
消費電力/その他パーツ - usyWikiデルカスタマーサポート




電気代の計算



電気代の計算に使用している内部の計算式について、
1年は、365.25日 (閏年込み)
1ヶ月は、30.4375日